【科学的根拠あり】せっかちの治し方7選

せっかちな人

このページでは、せっかちをなおしたいとお考えの方のために、せっかちの治し方や改善方法、せっかちとの付き合い方について、科学的根拠があるもののみを集めてみました。

ただ紹介するだけでなく、それぞれ実践に進めるようなガイドとしての役割も意識しています。

すぐ始められるものと、専門家に相談する方法の二つに分けて紹介しますので、それぞれ組み合わせたり、ガイド通りに専門家を訪ねたり、お悩みの深さに応じて利用してみてください。

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★すぐに始められる方法

睡眠を改善する

睡眠不足は衝動的な判断を増やす大きな原因になっています。
なので、十分な睡眠でせっかちさが和らぎます。

  • どうやるか:就寝と起床時間をいつも同じ時間にし、寝る前スマホ断ち、7時間以上眠るなど、睡眠のリズムを改善して、一定のリズムをキープするようにします。
    そうすることで、日中の睡眠不足状態をなくすことで、日中に衝動的に考えずに行動することが減り、落ち着いて行動できるようになるので、結果的にせっかちが緩和します。

これは、心理学や睡眠科学の分野で多くの睡眠不足と衝動性研究で証明されています。

これでせっかちな性格が根本から治る、というものではないですが、睡眠不足で衝動的な行動が出ている場合はすぐに効果が望めるようです。

運動する習慣をつける

こちらもやはり根本的な性格の改善方法、せっかちの完璧な治し方ということではないですが、有酸素運動や筋トレは脳を活性化し、やはり衝動的な行動を抑制します。

  • どうやるか:例えば、週3回20分のウォーキングや毎日の軽い筋トレなど、基礎的な運動で構いませんので、運動不足が解消するぐらいの運動習慣をつけましょう。
    ポイントは、「軽い運動」の「習慣をつける」ということですね。一度やって終わりではないので、コツコツ習慣化しましょう。

これも、多くのメタ分析・レビューで「運動をすると脳の認知機能が高まること」が証明されていて、それによって衝動的な行動が抑えられることが証明されています。

また、ADHDにも、運動が騒動的な行動や多動の症状を緩和するという研究結果があります。⇒ADHD Evidence Project

If-Thenプランニング

If-Thenプランニングというのは、心理学に基づいた習慣術で、「もし○○なら、○○する」ということを事前に決めておいて、その通りに行動することで、習慣づける方法です。
これによって衝動的な行動をなくしてしまい、意図的に衝動に流されにくくします。

  • どうやるか:紙に「もしSNSを開きたくなったら水を飲む」とメモ帳に書いて置いたり、スマホにメモったりして、そのとおりに実行します。ただそれだけです。

この方法は、完全に心理学的に確立した方法で、日本では『やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学』(ハイディ・グラント・ハルバーソン著)という書籍で紹介されていますので、詳しくはこちらお読みいただくか、ネット上にも情報がたくさん出ています。

行動的強化

これは、良い行動やご褒美を設定して強化する、行動療法の基本としてしられているアプローチの方法です。わかりやすくいうと、何かしらの成功をしたときに、自分にご褒美をあげるようなシステム(ルール)を自ら作るということです。
それによって、せっかちな人によくありがちな失敗やミスを減らし、行動がうまくいくように、自分の行動の正確性を向上させるわけです。

  • どうやるか:たとえば、「人の話を最後まで聞けたら好きなものを食べていい」「5分待てたら好きなお菓子が食べられる」、など小さなご褒美を設定します。そうすることで、自分の行動の「質」をあげることに意識を向けてそのために行動するようになるので、慌てて何かをすることが減って、自然にせっかちが改善するというわけです。

これは、行動心理学という心理学の分野ですでに理論が確立されています。
「行動的強化」で調べると、ネット上にも詳しい情報が出てきますので興味がおありでしたら調べてみるといいでしょう。

★★専門家の助けが必要な方法

マインドフルネス瞑想

マインドフルネス瞑想は、自宅で自分でやれると言えばやれるので、専門家に相談する必要は必ずしもないですが、教室で専門家に手解きを受ける方が安心して実践できるので、このカテゴリーに入れました。

また、瞑想に科学的根拠があるのか?と思われるかもしれませんが、マインドフルネスは、脳科学的な根拠のあるリラクゼーション方法で、継続的に実践することによって、感情制御に関わる「扁桃体」や「海馬」の機能を向上させることがわかっています。

Googleの社員が社内で実践していることもで有名な瞑想法です。

  • どうやるか:静かな環境で椅子などに座り、呼吸に意識を集中して、「今ここ」に気づく練習を続けることで、せっかちの起因となる焦りの感情を和らげます。
    これを毎日朝晩5分とか、慣れてきたら10分、20分と時間を伸ばしていって継続的に行います。

先ほどの言った通り、マインドフルネスのやり方は、ネットでもある程度情報を得られますし、書籍もたくさん出版されていて自分で始めることもできます。専門家に教わりたければ、最寄りのマインドフルネス瞑想教室や、書籍を読んで著者にコンタクトを取ってみることもできます。

また、心を落ち着ける作用のある瞑想法はマインドフルネス以外にもたくさんありますので、瞑想法について調べてみてもいいでしょう。

認知行動療法

認知行動療法とは、医療の現場や、教育、スポーツ、ビジネスの現場でも使われている心理療法です。「頭の中の考え(認知)」「感情」「体の反応(身体)」「振る舞い(行動)」の4つが互いに影響し合っていると考えて、そのうち特に自分でコントロールしやすい「認知」と「行動」にアプローチして行います。

認知行動療法でせっかちが治るというよりも、せっかちが起こる原因である焦燥感などの感情を抑え、心を落ち着けて、せっかちな症状を緩和することを目指すものになります。

  • どうやるか:この方法は、専門家とセッションをすることで行います。まずは心療内科や精神科で受診し、専門家を紹介してもらうといいでしょう。

こちらはお医者さんに診てもらうので科学的根拠は必要ないでしょう。
ちなみに、認知行動療法の専門家は精神科医の他、臨床心理士、公認心理師、認知行動療法師などになります。心療内科などのクリニックなどではなく、直接そういった専門家がやっているカウンセリングオフィスなどを探してもいいでしょう。

ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)

こちらも専門家から受ける心理療法です。
せっかちの起因となる衝動を受け入れ、自分の価値観に基づいて行動を選ぶ心理療法になります。

  • どうやるか
    1)アクセプタンス(受容)
    2)認知的脱フュージョン
    3)現在志向(今、この瞬間を意識する)
    4)自己としてのコンテクスト(文脈としての自己)
    5)価値観の明確化
    6)コミットメント(価値に沿った行動)
    という6つのプロセスを順に行い、「心理的な柔軟性」を高めることでせっかちを緩和させていきます。

こちらは、ACTを行なっている心療内科や精神科のほか、ACTを行う専門のカウンセラーの運営している施設、ワークショップなどで受けることができます。
また、書籍が出ているので、そちらでまずご自分で学んでみるという手もあります。

おわりに

おわりに、せっかちの治し方が書いてる書籍を紹介します。

こちらの本です。

⇒『いつもの焦るやイライラがなくなる せっかちさんの本』(杉浦義典 著)

この本には、具体的にせっかちの治し方が書かれていますので、上記の方法を実践する前に、せっかちについての理解を深める意味でも読んでみるといいと思います。

このページに書かれている方法に関連することが書かれていますので、参考になると思います。

では、お読みいただきありがとうございました。

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