せっかちとはどんな性格?良い面と悪い面をわかりやすく解説

せっかちな人

せっかちとはどんな性格?

せっかちとは、主に次のような特徴をもった性格を言います。

●いつも急いでいる(ゆっくり待つことができない)
●衝動的な行動が多い(立ち止まって考えてから判断することが苦手)
●目先の利益に飛びつきがち(先々の利益より今すぐの利益を優先しがち)
●白黒つけたがる(曖昧な状況に耐えられない)

人によっては以上のうちのどれか、もしくはそれらを掛け合わせたような性格がせっかちという性格の代表的な特徴です。

ちなみに、これらの性格は、遺伝による影響を多少受け、両親や祖父母から性格を受け継ぐこともあるようですが、とはいえそれは「そういう可能性が高い」という程度で、親がせっかちでも子がせっかちにならないケースもたくさんあります。

また、育った環境が影響を与えることも多少ありますが、基本的にはその人の性格の問題であり、同じ環境で育った兄弟でもせっかちになったりならなかったりします。

つまり、もともと備わっている性格・遺伝・環境の順に影響が大きく、せっかちの原因になっているようです。

性格・遺伝・育ちのせっかちへの影響はこちらで詳しく解説しています。

また、これらの性格は、良い面もあれば悪い面もあります。

一般的には、他人を振り回したり、大きな失敗をして他人に迷惑をかけたりといった、悪い印象を持たれがちですが、良い側面もあります。

では次に、そのせっかちの良い面と悪い面の2つの側面を見ていくことにしましょう。

せっかちの良い側面

せっかちの良い側面を知るには、過去のせっかちな性格を持った偉人や著名人、有名人を見ていくのが一番わかりやすいでしょう。

以下に列挙します。

スティーブ・ジョブズ

Appleの創始者、スティーブ・ジョブズはせっかちだったことで有名です。

エレベーターのボタンを押してから昇降機が来るまでの時間を待ちきれない性格でしたし、ものすごい完璧主義者で、気に入らない試作品を壁に投げつけるほどの性格でした。

このせっかちな性格が、無駄を徹底的に排除した極端な効率化と、迅速な意思決定と、革新的な製品開発を可能にしたと言われています。

ジョブズのように、大成功を遂げたせっかちな経営者は多く、松下幸之助やココ・シャネル、ウォルト・ディズニーなどもせっかちとして知られています。

織田信長

戦国時代の織田信長もせっかちだったことで有名です。

「話が長いこと」や「無駄な議論」を徹底的に嫌い、作戦会議でも「とにかく決めてすぐに動く」という方針を貫いたといいます。 それに従わない者や、実行力に乏しい家臣には容赦無く罰を与えたり、罵声を浴びせたりしたことも有名です。

今川義元2万の軍勢を奇襲して、10分の1以下の兵力であっという間に打ち破った「桶狭間の戦い」の勝利なども、迅速な決断力と実行力があったからでしょう。

また、信長同様に、ナポレオン・ボナパルト、豊臣秀吉、ウィンストン・チャーチルなどもせっかちだったといいます。

夏目漱石

夏目漱石もせっかちだったことが知られています。

教職を辞してから10年という短期間で『坊っちゃん』『吾輩は猫である』『こころ』などの代表作を次々と発表し、原稿の締切を前にして一気に執筆して完成させていたそうです。

また、作家になる前の英国留学中も、短期間で西洋文学の精髄を吸収し帰国しましたし、日常生活でも、とにかく待つことを嫌う性格だったようです。

パブロ・ピカソ

パブロ・ピカソも性急な性格だったようです。

ピカソの場合、画風の革新性は言うまでもないことですが、なんと言っても多作で有名で、次から次へと新しい技法を試して作品を量産したことで知られています。

以上のように、性急な性格で成功した人はたくさんいますし、これら超有名人でなくても、無名の経営者や政治家、文化人、学者などの成功者も世の中にたくさんいます。

また、成功者、と言うほどではなくても、自分のせっかちをコントロールして、仕事や人間関係に上手に役立てている方も多いでしょう。

彼らの共通点をまとめると以下のような感じになります。

●意思決定や決断の速さ
●革新的な発想と実行力
●生産性の高さ・スピード感
●圧倒的な競争力

これらは、初めの紹介した4つのせっかちの特徴

●いつも急いでいる(ゆっくり待つことができない)
●衝動的な行動が多い(立ち止まって考えてから判断することが苦手)
●目先の利益に飛びつきがち(先々の利益より今すぐの利益を優先しがち)
●白黒つけたがる(曖昧な状況に耐えられない)

これらの「良い側面」だと言うわけです。

以上見てきたような大きな仕事以外にも、せっかちの人にありがちな日常的な小さな成功例を列挙するとこんな感じです。

【仕事のせっかち成功例】

  • メール・チャットの返信が早い
  • 仕事が早い
  • 会議等で、簡潔に短時間で説明できる
  • 納期に余裕をもって提出・納品できる

【人間関係のせっかち成功例】

  • 待ち合わせに遅刻しない
  • 話題をテンポよく展開できる
  • 予定をすぐに決められる

【生活のせっかち成功例】

  • 通販の注文をすぐ済ませられる
  • 時間を無駄にせずに行動できる
  • 行列を避けるための工夫が上手い
  • 旅行やイベントの準備が早い

せっかちの悪い側面

では次に、せっかちの悪い側面です。

悪い側面は、ある意味、先ほど見た「良い側面」と表裏一体とも紙一重とも言えます。

意思決定・決断の速さや、諸々のスピード感の性急さは、場合によっては(または見方によっては)周囲を振り回し、迷惑をかけるなどの協調性や社会性の欠如ということになってしまいます。

革新的な発想なども、周囲に対して説得力がなければ、ただの無謀にしか見えなかったり、場を弁えなければ誰にも理解されない可能性もあるでしょう。

例えば、織田信長などを見ても、結局、彼の功績は、歴史上は非常に優れたものである反面、その言動は他人に恨みを買うようなところが多々あったことから、最終的には身内に謀反をおこされて「本能寺の変」で身を滅ぼしたとも言えます。

織田信長は、その代表例かもしれませんが、少なからず上記の成功者たちも、無名の成功者たちも、大なり小なり周りに迷惑をかけたりしながらその道で成功しているのかもしれません。

そう言う意味で、上記のような大きな仕事を成し遂げようとする人たちの場合の「悪い側面」を一口で言うなら、他人を振り回したり、理解を得られにくいことだと言えるでしょう。

また、そのような政治や経営、文化に携わるような大きな仕事ではなく、日常的な小さな「悪い側面」もやはり、先ほど見た「成功例」と紙一重で、以下のような感じになるかと思います。

【仕事のせっかち失敗例】

  • メール・チャットの返信は早いが、送信先を間違えたりミスが多い
  • 仕事は早いが、雑でミスも多い
  • 会議等で、簡潔に短時間で説明しようとするが精度が低い
  • 納期に余裕をもって提出・納品できるがミスが多い

【人間関係のせっかち失敗例】

  • 待ち合わせよりだいぶ前に着いてイライラしている
  • 自分のペースで話をして周りとテンポを合わせられない
  • 相手に相談せず勝手に予定を決めて周囲を困惑させる

【生活のせっかち失敗例】

  • 通販の注文をすぐ済ませすぎて不要な出費が多い
  • 迅速に行動しすぎて忘れ物や事故が多い
  • 行列を避けるための工夫が他者から見るとただの無謀
  • 旅行やイベントの準備は早いが計画が甘くてずさん

このように、精度が低いせっかちは、ミスや失敗、事故やトラブルに発展することも少なくなく、それらが「悪い側面」であることはもはや説明不要かと思います。

みなさんも、ご自分がせっかちかどうか、こちらで診断してみてください。
せっかち度診断(せっかち・のんびり診断)

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