せっかちの代表的な長所|仕事や就活で活かす方法

せっかちな人

「せっかち」と聞くと、どうしても「短気」「雑」「周りを振り回す」といったネガティブなイメージを思い浮かべる人が多いようです。
確かに、せっかちな人の行動はけっこうな割合で周囲を困惑させます。

が、実は、短所に数えられるようなせっかちの性質は、裏を返すと非常に価値の高い長所と見ることができます。

スティーブ・ジョブズ、織田信長、ピカソ、アインシュタインなど、歴史に名を残す多くの成功者たちもせっかちな性格だったことが知られています。

この記事では、そんな「せっかち」の代表的な長所と、それを仕事や就活で具体的に活かす方法について、わかりやすく解説していきます。

せっかちな人の4つの代表的な長所

1)迅速な判断力・決断力

せっかちな人の最も大きな長所は、素早い判断と決断ができることです。

多くの人が「どうしよう」「もう少し考えてから」と迷っている間に、せっかちな人はすでに判断を下し、行動に移しています。これは、変化の激しい現代のビジネス環境では非常に重要な能力です。

例えば、冒頭でも紹介したスティーブ・ジョブズは、エレベーターが来るまでの数秒すら待てないほどのせっかちで知られていましたが、その性格が迅速な意思決定と革新的な製品開発を可能にしたと言われています。

ジョブズは極端な例かもしれませんが、判断や決断する早さは、せっかちの長所の最たるものと言えるでしょう。

2)高い行動力・実行力

せっかちな人は、思い立ったらすぐに行動に移せるという特徴があります。

一般的に、多くの人は良いアイデアを思いついても「今度やろう」「準備ができてから」と先延ばしにしがちです。しかし、せっかちな人は違います。思いついた瞬間に「やってみよう」と行動を起こします。

このような実行力は、特に企業の経営者や起業家において重要な資質とされています。実際に、先述のジョブズをはじめとして、多くの著名な経営者もせっかちな性格なことが知られています。

3)効率性・生産性の高さ

せっかちな人は、時間を無駄にすることを極端に嫌うため、自然と効率的な働き方が身についています。

例えば、画家のピカソなどはその代表例で、新しい手法をどんどん試して作品を大量に作ったことで知られていますが、まさにそのような生産性の高さはせっかちの大きな長所です。

ビジネスの職場でも、メールの返信が早い、会議で簡潔に要点をまとめて話せる、納期に余裕をもって仕事を完了できるなど、せっかちな人の効率性は高く評価されることが多いです。

4)競争力・危機管理能力

せっかちな人は、変化や危機に対する反応が非常に早いという特徴があります。

何か問題が起きた時、のんびりした人が「様子を見よう」と考えている間に、せっかちな人はすでに対策を考え、行動しはじめています。この素早さは、ビジネスの現場や緊急事態に直面した場合にも大きなアドバンテージとなります。

また、目先の利益を確実に掴む能力も高く、チャンスを逃さない嗅覚も優れていると言う点もせっかちの長所といえます。

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仕事でせっかちな長所を活かす方法

営業・接客業での活用

営業や接客業では、せっかちな性格は大きな武器になります。

お客様への迅速な対応は顧客満足度に直結しますし、テンポの良い会話で相手を引き込むことができます。

クレーム対応などの緊急事態でも、素早い判断と行動で問題を解決に導けるでしょう。

ただし、相手のペースを無視して一方的に進めてしまわないようにしましょう。

管理職・リーダーシップでの活用

管理職やリーダーの立場では、せっかちな性格の長所が最も活かされます。
迅速な意思決定でチームの方向性を示し、素早い問題解決でメンバーの信頼を得ることができます。

ただ、独断専行になって信頼を失わないようには注意が必要だと思います。

企画・開発職での活用

企画や開発の分野では、アイデアの実行力が何より重要です。

せっかちな人は、良いアイデアを思いついたらすぐに形にしようとする傾向があるため、多くのプロトタイプや試作品を短期間で作り上げることができます。失敗を恐れずにとりあえず試してみる姿勢は、イノベーションのきっかけにもなります。

就活でせっかちの長所をアピールする方法

就活生が、自分がせっかちだという自覚がある場合、それをどのように企業側に伝えるのか、その伝え方が非常に重要になります。

伝え方次第では大きな武器にできますが、伝え方を間違うと就活自体の足を引っ張ることにもなってしまいます。

ではどのように「せっかち」を企業側に伝えたら良いのでしょうか。さっそく見ていくことにします。

自己PRでは「せっかち」を言い換える

就活の自己PRでは、「せっかち」という言葉をそのまま使わず、ポジティブな表現に言い換えることが重要です。

●良い表現例

  • 「迅速な判断力と行動力が私の強みです」
  • 「効率性を重視し、素早く成果を出すことが得意です」
  • 「決断力があり、チャンスを逃さない積極性を持っています」

●避けるべき表現

  • 「せっかちな性格です」
  • 「待つのが苦手で、すぐに行動してしまいます」
  • 「のんびりした人を見るとイライラします」

だいたい、「せっかち」という言葉は日常会話で使う話し言葉ですので、その性質を表す的確な表現をあらかじめ自分の辞書に貯めておき、面接などで使うようにするといいでしょう。

念の為、「せっかちな性格」は、正しくは「性急(せいきゅう)な性格」と言います。

面接での具体的エピソードの伝え方

面接では、具体的なエピソードでせっかちな長所を示しましょう。

エピソード例
「大学時代、サークルのイベント企画で問題が発生した際、他のメンバーが対応を検討している間に、私は即座に代替案を3つ用意し、関係者への連絡も並行して進めました。結果として、イベントを成功させることができ、参加者からも高い評価をいただきました。このように、緊急時の迅速な判断と行動力が私の強みです。」

過去に「せっかち」が役に立った、うまく活かせた経験からエピソードをまとめましょう。
その際もやはり、「せっかち」という言葉は使わずに表現するのがポイントです。

短所を聞かれた時の上手な答え方

「短所は何ですか?」と聞かれた時は、逆に、せっかちな性格を逆手に取った答え方をして、良い印象を持ってもらうチャンスです。

良い回答例
「私の短所は、効率を重視するあまり、時として周囲のペースを考えずに進めてしまうことです。しかし、この経験から、チームワークの重要性を学び、現在は意識的にメンバーの意見を聞く時間を設けるようにしています。迅速さと協調性のバランスを取ることで、より良い成果を生み出せるよう努力しています。」

このように、自分の「せっかち」の良い面も悪い面も把握しているということを伝えることで、自分を客観視できている、自分の性格を把握しているということもアピールできます。

せっかちな長所を最大限に活かすコツ

質とスピードのバランスを取る方法

せっかちな人の最大の課題は、スピードを重視するあまり質が下がってしまうことです。

これを防ぐために、以下のような工夫をしてみましょう:

●チェックリストの活用:急いでいる時ほど、ミスを防ぐためのチェックリストを用意しておく
●一呼吸置く癖をつける:何かを急ぎたくなった時、意識的に一呼吸置いて「本当にこれでいいか?」を確認する
●品質基準を決めておく:あらかじめ「最低限これだけは守る」という品質基準を決めておく

仕事をする上では、せっかちの人にとって仕事の「質」は最も重要です。

なぜなら、「質」の低い迅速な行動は、ミスや失敗に結びつきやすく、長所としてよりむしろ短所として認識されてしまうからです。

ですから、とにかく、パフォーマンスが下がらないように、スピードとのバランスを取るように意識しましょう。

周囲との協調性を保つ工夫

「せっかち」な人のもう一つの大きな問題点に、周囲のペースを考えずに行動して周りに迷惑をかけることがあげられます。これをやってしまうと、やはり「せっかち」が短所になってしまいます。

なので、せっかちな人がチームで働く際は、相手のペースを尊重することが重要です。

●相手の話を最後まで聞く:話の途中で結論を急がず、相手が話し終わるまで待つ
●定期的な確認を心がける:独断で進めず、「この方向で進めて大丈夫ですか?」と確認を取る

これらのほかにも、とにかく周りの人のペースも考えて行動するようにしましょう。

ストレス管理と休息の重要性

せっかちな人は、常に動き回ってしまう傾向があるため、意識的に休息を取ることが大切です。

疲れがたまると判断力が低下し、せっかくの長所も台無しになってしまいますので、疲れたら休んで、「質」や周囲への気配りが疎かにならないようにしましょう。

まとめ

せっかちな性格は、その長所としての側面を発揮できれば、現代社会で非常に重宝される能力です。

重要なのは、これらの長所を適切にコントロールして活用することで長所を長所として維持し、短所に数えられないようにすることです。

その辺りの注意点を守って、自信を持って、せっかちな自分の長所を仕事や就活で積極的にアピールしていってください。

自分のせっかち度を測る診断もありますので、よろしければどうぞ!

せっかち度診断(せっかち・のんびり診断)

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